大腸ポリープも日帰り手術で治療できます。
大腸ポリープは、大腸がんになるリスクを持っています。
大腸がんの多くは、大腸ポリープから発生します。
大腸ポリープが大きくなるにつれ表面のいち部分が、がんになります。
大腸がんの殆どは、自覚症状がありません。大腸がんの特徴的な症状もありませんので、進行していることに気づきません。
そのため、定期的な大腸内視鏡検査が有効になります。しかし、内視鏡検査でも100%のポリープを発見できるものでもありません。概ね85%程度と言われています。10個のポリープが有るとした場合、発見できるのは8.5個ということです。1〜2個は見逃してしまうということになります。
そのため、定期的な大腸内視鏡検査を受けることをお勧めいたします。
普通、いぼ痔といった場合には直腸側にできた内痔核のことをさしています。
私達は、便やガスが漏れないように肛門を閉じるときに括約筋(かつやくきん)という筋肉を使います。とは言え、常に力を入れている訳でもありませんので、大便のときにキュっと閉じる力が働くときの筋肉です。
しかしながら、先の説明で常に意識して閉じていないということは、筋肉以外にもお尻を閉じておく機能が必要になって来ます。
つまり、固体(便)、液体(下痢便)、気体(ガス)の全てをもれないように肛門を閉じるには、筋肉だけでは無理だということです。
そこで肛門の内側には、柔らかいクッションの役目をする、ゴムのように柔らかくパッキンの役目をする組織があります。それは、粘膜の奥(下側)にあり、直腸には粘膜で肛門をすき間なくピタッと閉じています。
この粘膜の下の部分には血管や筋線維(きんせんい)がたくさん集まっています。
便秘でイキみ過ぎたりして肛門に負担がかかると、粘膜下部分がうっ血して大きくなり、出血したりします。
痔の症状で出血があるのは、この作用によるものです。
さらに粘膜下部分を支えている組織が老化現象でちぎれたり、支えが緩んで、内部のクッション部分が便を出すときに一緒に肛門の外に飛び出したりします。
これが飛び出している「いぼ痔」です。
大腸ポリープの症状について
大腸ポリープがあっても自覚症状はありません。以下の症状が出ている方は、大腸がんに進行している可能性がありますので要注意です。
・排便時に、血が出る。
・腹部にしこり、違和感がある。
大腸ポリープの切除は、大腸内視鏡検査と同時に行われることが多い
大腸ポリープの切除は、多くの場合大腸内視鏡検査の流れの中で、ポリープが見つかった際にそのままポリープ(病変)を切除することになります。
大腸内視鏡検査とポリープの切除は、同時というのが一般的になっております。
切除には様々な条件がありますが、概ね検査と同時に切除できると考えていただけます。
2センチ以上の大きなポリープや、抗血栓薬を内服されている場合などは、切除ができません。
検査を受ける医療機関で医師の説明を受けてくだだい。
大腸ポリープの切除方法
内視鏡を使ってポリープを切除するのですが、その取り方は、ポリープの状態によっていくつかの種類があります。
コールドポリペクトミー
対象は、5〜10ミリ程度の小さなポリープを切情するための方法になります。
コールドポリペクトミーは、従来の高周波電流(電気メス)による通電を行わないポリープの切除方法です。切除のときに穿孔(大腸に穴があいてしまう)のリスクがありません。
切除の後で出血する確率も極めて低いということで、安心して受けていただけます。
通常のポリペクトミー
コールドポリペクトミーと区別するために通常のポリペクトミーと記しております。
コールドポリペクトミーよりも大きなポリープに対して有効あ切除方法です。
ポリープが大きくなると、血管も多く出血のリスクがあります。そのため、通電式の電気メスでの切除が良いとされています。
内視鏡的粘膜切除術(EMR)
EMRは、平坦なポリープや早期大腸がんを安全、確実に切除するための方法です。
ポリープも大腸がんも粘膜層と呼ばれる腸の表面から発生し、成長します。
粘膜層のすぐ下の層(粘膜下層)に生理的食塩水を注入して、粘膜層を持ち上げることによって、ポリープを切除しても、筋肉より深い層(腸に穴があいてしまう層)に通電することを防ぐことができます。
大腸ポリープの日帰り手術が可能な医療機関